自分の土地を、そこで討たれた鬼の名で呼ぶ。そんな土地が京都の北にある。
福知山市大江町。大江山の麓にあたるこの里は、自分たちの土地を「酒呑童子の里」と呼んでいる。
鬼の名を、里の名にする
酒呑童子は、大江山に棲んだとされる鬼である。都から姫を攫い、源頼光とその家来たちに討たれた。話としてはそれだけで、鬼の側に理はない。
それでも里が選んだのは、討った頼光の名ではなく、討たれた童子の名のほうだった。祭りの会場になる大江町仏性寺には、日本の鬼の交流博物館が建っている。鬼を退治した記念館ではなく、日本じゅうの鬼を集めた館である。
討たれた側の名で土地を呼ぶ例は、ほかにもないわけではない。信州戸隠には、同じように討たれた鬼女紅葉の名が残っている。
その鬼を討った行列が、練り歩く
祭りの中心は武者行列だ。鬼退治をした源頼光をはじめとする一行が、山あいの道を進む。
頼光は、都では土蜘蛛も討っている。討たれた者の名を掲げた土地で、討った側の行列が出る——この祭りのいちばん妙なところは、たぶんそこにある。
2026年は午前9時30分から午後3時まで。鬼っ子Way踊り、大江太鼓、殺陣パフォーマンス、鬼仮装コンテスト、酒呑童子・鬼武者口上、鬼武者行列と鬼ミコシが続き、最後は福餅まきで締めくくる。日本で唯一、鬼をテーマにした祭りだという(京都府観光連盟)。

*挿絵は当サイト制作のイメージ画で、実際の催しの写真ではありません。
負けたほうから、先に歩く
この祭りには前夜祭がある。十月十七日の夜、同じ里で大江山酒呑百鬼夜行が開かれる。提灯を提げた鬼たちが、夜の道を列になって進む。
鬼の側の夜が先で、討つ側の昼が後にくる。順番としては、負けたほうから始まる。
山はそのころ、色が変わりはじめる。
公式チラシ


開催概要
- 日程 2026年10月25日(日)
- 時間 9時30分〜15時
- 会場 酒呑童子の里(京都府福知山市大江町佛性寺)
- 内容 鬼武者行列、鬼ミコシ、鬼仮装コンテスト、大江太鼓、殺陣パフォーマンス、福餅まきほか
- 主催 大江山酒呑童子祭り実行委員会(大江まちづくり住民協議会)
- 問い合わせ TEL 0773-56-1055
- アクセス 京都丹後鉄道宮福線「大江」駅から市営バス(大江山の家線)約18分、「大江山の家」下車
前夜祭〈大江山酒呑百鬼夜行〉はこちら。市の案内は福知山市のお知らせにも出ています。
本ページは2026年10月6日に主催者より提供された確定チラシ、京都府観光連盟・福知山市の公式情報にもとづいています。日時・会場・内容は変更される場合がありますので、お出かけの前に公式情報をご確認ください。挿絵は当サイト制作のイメージ画で、実際の催しの写真ではありません。
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