もののけ、みーつけた YOKAI FOLKLORE
関東の妖怪KANTO

関東地方に伝わる妖怪。県ごとにたずねられます。

栃木県1 千葉県2 神奈川県2 東京都4 茨城県1
百目鬼の浮世絵 栃木
関東 ・ 栃木県 宇都宮・塙田 百目鬼どうめき 両手に百の目を光らせ、藤原秀郷の矢を受けた大鬼。四百年後に娘へ姿を変え、本願寺の教えで悪心を捨てた物語が宇都宮に伝わる。 百の目を光らせる鬼宇都宮市『宇都宮のヒーローと妖怪百目鬼のお話』/鳥山石燕『今昔画図続百鬼』
赤ゑいの魚の浮世絵 千葉
関東 ・ 千葉県 南房総市・野島崎 赤ゑいの魚あかえいのうお 助かったと思って上陸した島は、背に砂を積もらせた巨大な赤えいだった。船が離れると島は沈み、海そのものが動きはじめる。江戸の本に描かれた海の怪異。 島に見える巨大魚桃山人『絵本百物語』「赤ゑいの魚」
舞首の浮世絵 神奈川
関東 ・ 神奈川県 真鶴(『絵本百物語』の物語上の舞台。現在の特定地点は不詳) 舞首まいくび 三つの首が真鶴の海へ落ちても、争いだけは終わらない。夜は火を吐き、昼は巴形の波を立てると、桃山人の『絵本百物語』は書く。 争い続ける妖怪桃山人『絵本百物語』「舞首」
お歯黒べったりの浮世絵 東京
関東 ・ 東京都 江戸の出版文化(出現地は不詳) お歯黒べったりおはぐろべったり 古い社で伏し拝む女に声をかけると、振り向いた顔には目も鼻もなく、黒い歯を見せる大きな口だけがあった。『絵本百物語』に描かれた妖怪。 絵から出てきた妖怪桃山人『絵本百物語』「歯黒べったり」/竹原春泉斎画
提灯おばけの浮世絵 東京
関東 ・ 東京都 江戸(現在の東京都) 提灯おばけちょうちんおばけ 破れた提灯に、ぎょろりと目が開き、裂け目が口になる。土地の怪談より先に、江戸の化物絵と子どもの遊びのなかで、名と姿を確かに残した妖怪。 絵から出てきた妖怪歌川芳盛『しん板化物尽し』(国際日本文化研究センター蔵)
ダイダラボッチの浮世絵 茨城
関東 ・ 茨城県 土浦市・水戸市 ダイダラボッチだいだらぼっち 筑波山に腰を下ろし、霞ヶ浦で足を洗う。常陸に伝わるダイダラボッチは、山を腰掛けにしてしまう大男。山頂が二つに分かれたのも、そのためだという。 山と湖の妖怪『茨城の民話1』・『水戸の民話』(土浦市立図書館の調査回答による)
山姥(やまうば)の浮世絵 神奈川
関東 ・ 神奈川県 南足柄市(足柄山・地蔵堂) 山姥(やまうば)やまうば 山奥に棲む恐ろしい鬼女は、江戸の浮世絵で金太郎を抱く母になった。足柄に残る伝説と歌麿の一枚から、山姥の二つの顔をたどる。 山をめぐる妖怪能《山姥》/南足柄市「金太郎伝説」/喜多川歌麿《山姥と金太郎》1795年頃(The Met JP981)
二口女の浮世絵 千葉
関東 ・ 千葉県 下総国(現在の千葉県北部ほか。文献は「下総国のとある家」としか書かない) 二口女ふたくちおんな 後頭部にもうひとつ口ができ、髪が食べ物を運ぶ。ひとつの口を減らした女に、ひとつの口が増えた——江戸の『絵本百物語』が、下総国のある家のこととして書きとめた妖怪。 飢えの妖怪桃山人『絵本百物語』(1841年刊とされる・PD)/絵=竹原春泉斎
皿屋敷のお菊(おきく)の浮世絵 東京
関東 ・ 東京都 千代田区(牛込五番町・番町皿屋敷)※播州(姫路)は別系統 皿屋敷のお菊(おきく)おきく 江戸・番町の屋敷。皿一枚を割った咎で下女お菊は井戸に身を投げた。夜ごと井戸から皿を数える声が響く——「一枚、二枚……九枚。一枚、足りぬ」。満たされぬ怨みの声。 幽霊(怨霊)馬場文耕『皿屋敷弁疑録』(1758)/葛飾北斎『百物語』「さらやしき」(PD)
むじな(のっぺらぼう)の浮世絵 東京
関東 ・ 東京都 港区赤坂(紀伊国坂) むじな(のっぺらぼう)むじな 東京・赤坂の紀伊国坂の怪談。泣く女に声をかけると、振り向いたその顔には目も鼻も口もなかった——のっぺらぼう。逃げ込んだ蕎麦屋の主人もまた、顔がない。 化ける獣(顔のない怪)小泉八雲『怪談』(1904)所収「貉」